平成22年11月議会(一般質問)

◯12番(松原和生君) 質問に入ります前に一言申し上げます。
  私ども民主・未来幹事長、故高橋 寛市議会議員の急逝に際しましては、議場の議員の皆様、また、同じく、議場の理事者の皆様から丁重なるお悔やみの言葉と、さまざまな御配慮をちょうだいいたしまして、まことにありがとうございました。
  この11月議会の初め、精読の期間中には、元気に、ふだんどおりに代表質問の準備をされていただけに、その朝、その一報を受けたとき、驚きと悲しみで言葉も出ませんでした。改めて心から御冥福をお祈りいたします。
  当面、私たちの会派は2名の少人数での運営となり、私が幹事長ということになりますが、故人の遺志を引き継ぎ努力してまいりたいと存じますので、今後とも御指導のほどをよろしくお願い申し上げます。
  それでは、質問に入らせていただきます。
    〔私語する者あり〕
  まず初めに、合併特例債の活用と今後の事業計画についてお尋ねをいたします。
  合併特例債とは、御承知のとおり、いわゆる平成の大合併の促進のために設けられた制度で、新しい自治体が合併年度から10年間に限り、新しい自治体の財源として借り入れることができる大変有利な条件の地方債のことであります。新市建設計画に基づく事業のうち、特に必要と認められる事業に限り使うことができるとされ、事業費の95%に充当でき、元利償還の70%が交付税措置されるものであります。
    〔私語する者あり〕
人口や合併市町村の数等によって上限額が決まり、本市の場合は177億円ということになります。もちろん必要のない借金ならば、無理をしてまで使う必要はありません。しかし、遅かれ早かれ行うべき事業であれば、これほど有利な条件はめったにないわけであり、有効に活用しなければなりません。
  そこで、成原副市長にお尋ねをいたします。
  改めて本市の合併特例債の上限額と、この間、幾ら使ってきていて、残りの枠が一体幾らあるのかをお伺いをいたします。
  また、この今度の正月で旧柳津町の合併から5年を経過し、その期限は10年間、今後の合併特例債を活用した事業の計画についてお尋ねをいたします。
  合併特例債の対象は新市建設計画に記載されたものであって、合併市町の一体性確立のための建設事業や公共的施設の統合整備事業などに充当されます。9月議会の私の再質問が時間切れではっきりとした答弁にならなかったので、再度お尋ねをいたします。
  新市建設計画に記載の事業のうち、市庁舎建設は最も合併による事業にふさわしいとも思われます。岐阜大学医学部等跡地整備基本計画の第2期整備施設の想定となっていますが、議論を早め、市民の思いがゴーであれば積み立ててきた基金と合わせて合併特例債を有効に活用することで負担を軽減させるべきと考えますが、そのお考えについてお伺いをいたします。
  次に、公費で発生するプレミアム・ポイント等の管理についてお尋ねをいたします。
  ここで申し上げるプレミアムとは、おまけとか付録とかいった意味合いがありまして、例えば、最近はサービスカードを発行して買い物の1%程度のポイントをためていき、それを現金同様に使用できるというものが家電量販店やコンビニなどを初め、お店や業界が顧客を囲い込む手段として広く行われるようになっています。かなり昔からある手法としては、ガソリンスタンドなどでスタンプ用紙をもらい、スタンプがいっぱいになったら500円割引とか、乗り物の回数券など10枚で1枚がおまけというのも広い意味ではそのプレミアムの一種と言えるものと思います。
  さて、ことし国がかかわっての大変なプレミアム・ポイントが岐阜市の支出に伴って付与されました。エコポイントであります。ちょうど地上デジタル放送対応のテレビヘの更新時期と重なったこともあり、400万ポイントを超えていると聞きますが、現在、何ポイントが付与されているのか、行政部長にお伺いをいたします。
  交換商品は、何にでも使えるものとして商品券、プリペイドカード、地域産品、省エネ・環境配慮製品などとなっています。400万ポイント、つまり400万円を超える金銭価値は、1つの事業を行える補正予算となってもいい金額であり、商品券に交換すればその使用範囲は広く、行政部が集中してしっかり管理して、財政部の予算と同じようにとらえて使い道を決めていく。その結果、当初予算が残ればその分が不用額ということにもなるわけですが、現金ではないため、議会の議決は必要としません。市の取得したエコポイントがどういう管理下において何に充当することになっていくのか、行政部長並びに財政部長にお伺いをいたします。
  さて、個人に付与されるプレミアム・ポイントというものが社会に広く広まる中で、本市の状況を確認したところ、契約課を通じた物品購入が基本であり、ポイントはなかなか発生しないとのことです。
  発生例としては、旅費の精算時に旅行代理店の独自ポイントがつく場合や航空券のマイレージサービスなどがあるようです。民間企業では会社の業務で発生したマイレージの所有権を企業が持つように規定している例もあるようですが、これだけマイルやポイント制度が広い分野で社会に浸透してくると、実質、現金と同じ価値があるわけで、今後に備えて一定の基準を準備しておくべきと考えますが、そのお考えについて行政部長にお伺いをいたします。
  また、地方自治法上の精神では、あらぬ誤解を招かぬよう、おまけや付録であるポイントは放棄すべきとの考え方もあるやに聞きましたが、私は1%のポイントを1%の収入増ととらえて、むしろ積極的にプレミアムを獲得していくという考えもあるのではないかと思いますが、1つの課題として、これも行政部長にお伺いをいたします。
  次に、ゼロ予算事業の取り組みについてお尋ねをいたします。
  ゼロ予算事業とは、主に地方公共団体が限られた予算の中で最大限の成果を上げるため、その当初から予算計上を伴わない形で事業を行うものを言い、田中康夫知事時代の長野県が大きく打ち上げて以来、多くの自治体で取り組みが行われています。
  最近では岐阜県の古田知事もハッパをかけてみえるようで、インターネットで見た古田知事の言葉を引用すると、『何かしようと思うと、すぐ予算要求をする。そうではなくて、職員がみずから汗をかけ。みずから汗をかいたり工夫をしたりして、職員が働くことによって、予算を使わなくてもできる政策は幾らでもある。そういうものを一生懸命考えようじゃないか。これはある意味では当たり前のことですよ。だから、意図的にそれを「ゼロ予算」ということで、とりわけ若い人と一緒によく考えてくれと言っているわけです。お金を使わないで、しかも意味のある、例えばルールや制度をつくる、規制を緩和する、しっかりと分析した質の高い情報をタイムリーに提供する、やめるものはやめる、いろいろあるじゃないですか。あるいは、パンフレットなどをすぐ外注するというのでなく、自分でつくってみる。ということで、「ゼロ予算」というのを一生懸命励行しています。』などと述べられています。
  細江市長もかつて「市長の元気宅配便」の中でゼロ予算事業に触れておられ、一部を読みますと、「“額の汗”に加え“脳みその汗”が必要な時代になってきたといえます。この事実は日本の地方行政経営にも当てはまると思います。従来の人口増、税収増など右肩上がり、拡大を前提とした諸制度は、人口減少など縮小社会を迎えた現在では、大きく見直されなければなりません。最近“ゼロ予算事業”とよく言われます。国・地方あわせて700兆円を越える借金を背負ってしまった現在、限られた財源でより効率的、効果的なサービスを提供することが求められます。そのためには行政と市民との協働など市民全員の知恵の結集が重要なのです。」と細江市長は書かれ、だからこそ、教育立市を掲げ「知識社会への転換」を目指したまちづくりを進めていくと結んでみえるのであります。限られた財源で、より効率的、効果的なサービスを提供することは、まさにこの先の行政に欠かすことのできないテーマであります。
  そこで、まず改めて市長にゼロ予算事業についての御認識をお伺いいたします。
  さて、他都市のゼロ予算事業の内容を見ますと、市長や部長の出前トークや、市の封筒の余白活用事業など、本市が既に実施しているものも多く見受けられます。そういう点では本市も工夫と努力は進めてきています。しかし、それをまとめ直すことも含めて、行政改革に取り組むことの内外にわかりやすい意思表示として、また、職員のさらなる工夫と努力への動機づけとして、本市でも本格的にゼロ予算事業の取り組みを宣言して始めるべきではないかと考えます。
  桑名市では取り組み初年度のことし、すべての課が1事業以上に取り組むことを目標とした結果、45課56事業となっています。優秀な本市の職員の頭脳にはまだまだアイデアが埋もれていると思われ、そのきっかけが必要です。その実施のお考えについてお伺いをいたします。
  また、それにあわせてですが、視点を変えると思いもつかなかった発見も生まれるものです。広く市民からもゼロ予算事業の提案を募ってみてはいかがかと思いますので、この点もあわせてお伺いをいたします。
  最後に、岐阜市中央卸売市場の運営についてお尋ねをいたします。
  岐阜市民の生活に欠かすことのできない大切な生鮮食料品等を供給し、食生活の安全を支える岐阜市中央卸売市場は、市民の暮らしを守る大変重要な役割を果たしているものと認識しています。
  さて、監査委員による平成21年度の決算審査意見書の中で、國井さんと辻さんの署名もありますが、この中で『国は、卸売市場法第4条の規定に基づき、平成16年10月に、平成22年度を目標年度とする「第8次卸売市場整備基本方針」を策定している。その基本方針の中で定められた地方卸売市場への転換等再編措置が求められる基準に、平成21年度は、水産物部が該当した。』という指摘がありました。大変心配でありますが、それは一体どういうことであったのか、お伺いをいたします。
  また、その後、10月に出された第9次、期間をこの平成23年度から平成27年度までの次期5年間とする新たな中央卸売市場整備基本方針の基準ではクリアができたということですが、その平成17年度から平成22年度までを期間とした、これまでの第8次の基本方針と何が変わったのかをお伺いをいたします。
  それから、改めて聞きますが、中央卸売市場であることと地方卸売市場となることの主なメリット、デメリットは何か、本市はどちらであるべきと考えるか。そして、このままの傾向が続くと、5年後の次の次の整備基本方針までに再び心配しなければならない事態も考えられるわけですが、中央卸売市場を守るための本市の対策、後押しについてのお考えをお伺いをいたします。
  以上で私の第1回目の質問を終わります。(拍手)

◯副議長(柳原 覚君) 市長、細江茂光君。
    〔細江茂光君登壇〕

◯市長(細江茂光君) ゼロ予算事業に関する御質問にお答えをいたします。
  ゼロ予算事業についてどういう認識でいるのかという御質問でありますが、ゼロ予算事業といいますから、まさに予算ゼロでやる、取り組む事業というふうに聞こえるわけでありますが、必ずしも予算をゼロとして、すべてを人件費だけでやっていこうという事業ではどうもなさそうでありまして、他都市にもいろいろな例がありますので、御紹介いたしますし、実は岐阜市でもさまざまなゼロ予算事業には既に、今、議員からも御紹介があったように取り組んでいるということでありますので、そこらも含めてちょっとお話をしたいと思います。
  いずれにいたしましても、職員には人件費がかかっておるわけでありますから、その人件費をベースとして事業を組み立てていこうと、最小限の予算で最大の効果を出していこうと、こういう事業であろうと、こういうふうに認識をしています。
  長野県では、例えば、NPO法人をどうやって設立するかと、あるいは、どうやって運営していくかという、そういう相談を受け付ける事業などもゼロ予算事業というふうに位置づけておるようであります。
  また、郡山市ではいろんな申請用紙の様式というものをインターネットで提供するという事業などもこれに位置づけているようでありますし、さまざまな講座の開設などもこれに位置づけています。
  私どもの事務局でこれを分類してくれましたが、4つの分類になるんではないかと、こういって言っていまして、1つは、啓発教育事業、それから、もう一つは、市民協働事業、それから、情報発信、それから、財源確保や事務の改善と、こういう分類になるんではないかと、こういうふうに調べてくれました。
  住民の声を聞きながら、職員が額に汗をし、また、脳みそに汗をして創意工夫を重ね、住民の皆さんに対する行政サービスを高めていくと、こういうことではないかと。それによって住民満足度が高い自治体を目指していこうと、こういうことになろうかと思います。先ほど申し上げたように、最小の経費で最大の効果を上げる、そのために職員一丸となって取り組んでいくということが大事ではないかというふうに思っています。
  職員のみならず、市民の皆さんからもいろんなアイデアを募ってはどうかということであります。
  あわせてお答えをいたしますが、岐阜市では、先ほどちょっと申し上げましたように、じゃあ、どんなゼロ予算事業があるのかなあということでちょっと調べてみましたが、例えば、生涯学習におきます長良川大学というのがありますし、また、各部局が出前講座を行っています。それから、大学生のインターンシップ事業などもあります。こんなものもこの1つではないかと思っています。
  また、市民との協働という形でいいますと、市民の皆様方からいろんな知恵をいただく地域力創生事業でありますとか、あるいは岐阜版のアダプト・プログラム事業でありますとか、あるいはパブリックコメント事業などもあるんではないかと思います。それから、夏の花火大会の後などにやっております長良川の清掃事業などもこれに当たるんではないかと。さらには、地域の力をいただくコミュニティ・スクール、この学校運営協議会の運営などもこのゼロ予算事業になるんでないかと。それから、長野県、先ほど御紹介したNPO法人の設立運営に関する相談事業というのがありますが、岐阜市でもNPO・ボランティア協働センターを設立しまして、さまざまな御相談にあずかっている。それから、消費生活センターの相談事業などもこれではないかと。
  それから、市民コンシェルジュ、1階のロビーで設けておりますこういうのも人件費だけでやっている事業と、こんなふうに言えるかと思います。
  あとは、情報等につきましては、地域情報誌やホームページの活用と。それから、先般、楽天を活用した岐阜市職員がブログをつくろうと。これによって情報発信をしようという事業を楽天と組んで始めましたが、このブログに掲載する情報っていうのは市の職員がつくるということにしておりまして、これなどもそれに当たるんではないかと思います。
  それから、財源確保あるいは事務改善という分類でいきますと、ネーミングライツ、私どもはじゅうろくプラザというネーミングライツを既に実施しておりますが、あるいは封筒やホームページへの広告の掲載、案内板の設置などによってわかりやすい窓口を達成するということなどもこの事業に当たるんではないかということで、議員からも御指摘がありましたように、既に岐阜市でもいろんな形で取り組んでいまして、これを、ゼロ予算事業をしっかりやっているまちだということを宣言してはどうかというお話でありますが、それはいろんなことを通じながらこういうことを発信していくことが有効だと思いますし、また、そう発信すること、宣言することが非常に有効であるということであれば、また、それは検討に値すると、こういうふうに思います。
  また、市民の皆様方からもさまざまな御提案をいただくことは、今までにも増してですね、また、お願いをしていきたいと、こんなふうに思っています。
  これからもゼロ予算事業、実はなかなか今どこの自治体も財源が厳しくなってきておりまして、お金がなくてもできる事業という意味で、ゼロ予算事業というものをより考えていかなければいけない状況になっているのも事実でありますから、そういう中で私どもも最小の経費で最大の効果を上げられる事務事業の構築と展開に努力をしてまいりたいと、こういうふうに思っています。

◯副議長(柳原 覚君) 副市長、成原嘉彦君。
    〔成原嘉彦君登壇〕

◯副市長(成原嘉彦君) 合併特例債の活用に関する御質問にお答えをいたします。
  合併特例債は新市の建設計画に位置づけられている事業を対象といたしております。起債の充当率が95%、さらに、元利償還金の70%が後年度交付税措置されるといった点におきましては、議員御指摘のとおり、他の起債と比べた場合メリットがあると言えるわけでございます。
  岐阜市におきましては、これまで防災行政無線や柳津駅周辺整備などの事業に約20億円を活用してまいりました。さらに、今後の計画といたしましても、今年度着手いたしました岐阜大学医学部等跡地の第1期整備につきまして、現在、国及び県と起債の協議を進めているところでありまして、現時点において、この事業を含めた今後の発行予定額は約65億円と見込んでおります。これに先ほど申し上げました既発行分を加えますと、市全体の発行額は約85億円となるものと考えております。
  また、人口規模等に応じて算出されるこの合併特例債発行可能額というものは、岐阜市におきましては約177億円と算出をされておりますことから、現時点で約90億円の追加発行が可能でございまして、要件の面から見れば、新庁舎建設の財源として合併特例債の活用は可能であると考えております。
  また、財源の面で申しますと、基金の活用も念頭に置いておく必要がございます。具体的には、庁舎整備基金に加えまして、岐阜大学医学部等跡地での建設であれば、第1期整備の執行状況にもよりますけれども、岐阜大学医学部跡地整備基金の活用も考えられます。一方で、新庁舎建設に当たりましては、極めて大規模な事業となり、財政運営に与える影響も大きいことから、長期的視点に立ち果たすべき機能や他の公共施設の整備状況なども踏まえ、十分な議論を重ねた上で整備計画を策定し、市民の合意形成を図っていく必要があると考えております。
  岐阜大学医学部等跡地整備基本計画におきましても、こうした観点から新庁舎建設につきましては市民の皆様の合意が十分に形成された上で実現すべきとして、第2期整備施設として想定されているところであります。
  しかしながら、議員御指摘のとおり、新市建設計画期間は合併から10年後の平成27年度までとなっており、新庁舎建設に向けて十分な議論と合意形成を図りつつ、計画、設計を経て建設に至る過程を考えますと、期間内、すなわち平成27年度までの完成が可能かという懸念が正直生じてまいります。
  さらには、合併特例債のメリットであります交付税制度につきましては、国庫補助金の一括交付金化や税源移譲など地域主権改革に係る議論や、昨日も報道されておりますが、交付税の別枠加算廃止という財務省の方針などが今後どのように影響してくるのか、現状では予測が困難な状況もございます。
  一方、庁舎建設の財源として見込まれる基金につきましては、今年度末残高見込みとして、庁舎整備基金が約37億円、岐阜大学医学部跡地整備基金が約43億円でございます。庁舎整備基金につきましては積み増しも配慮すべき時期に来ており、合併特例債の活用可能性などの点も含め、庁舎建設について財政面及び事業実施面から総合的に勘案しての検討を行っていく必要があると考えております。

◯副議長(柳原 覚君) 行政部長、大見富美雄君。
    〔大見富美雄君登壇〕

◯行政部長(大見富美雄君) 公費で発生するプレミアム・ポイント等の管理についてお答えします。
  物品の調達は入札による購入を原則としておりますので、プレミアム・ポイントが付与される事例は限られております。これまで地方公共団体にポイントが付与される事例としまして携帯電話がございますが、これに付与されるポイントについては機種変更の際や電池パックの交換などに利用してまいりました。
  家電エコポイントについては、平成22年4月21日付、環境省等からの通知によりまして、地方公共団体が22年4月1日以降に購入する地上デジタル放送対応テレビについて、家電エコポイントの取得対象とされたところであります。
  本市においても地上デジタル放送への対応のため、本庁舎、南庁舎を初め、市役所全体で340台ほどのテレビを買いかえる必要が生じております。これに付与されます家電エコポイントは、およそ440万ポイントと見込まれます。
  家電エコポイント活用の基本方針として、財政部と協議いたしまして、1、地球温暖化対策や二酸化炭素の排出量の削減といった家電エコポイント制度の本来の趣旨を踏まえ、LED電球や再生材料を多く使用した文具など、直接的、間接的に省エネに資する製品と交換すること。2、経費の節減を図るため、今後購入する必要があるコピー用紙など、市民の理解が得られる製品と交換すること。この2点を基本的な方針として各部単位で付与された家電エコポイントを集約し、製品と交換する手続を行うよう平成22年7月7日に全庁に通知したところでございます。
  また、付与された家電エコポイントの総数と取得した製品についても集約し、報告するよう通知しております。
  御質問の3点目の、ポイント取得の基準と、4点目の、積極的な獲得についてですが、個人での商品の購入においてはさまざまな形でポイント制度が普及してきております。しかし、地方自治体においては競争入札により契約相手を決定するという原則があります。実態として個人の場合とは異なる状況にあるわけでありますが、最小経費で最大効果を上げることを目指し、地方自治法や各種財務例規の原則に反しないかを検証しながら積極的な活用を図れないか、研究してまいりたいと考えております。

◯副議長(柳原 覚君) 財政部長、土井治美君。
    〔土井治美君登壇〕

◯財政部長(土井治美君) 公費によるプレミアム・ポイントの管理に関する質問にお答えをします。
  近年、商品を購入する際、さまざまな商品にいろいろなポイントが付与されるようになりました。そこで、このポイント制度と自治体の契約との関係について見てみますと、自治体における契約方法は、公正な競争を確保するため、より低価格で入札した業者を選定する競争入札によることが基本であります。
  これに対しポイント制度は、一般的には民間企業において顧客を継続的に確保することを目的としたものであると考えられ、入札を基本とした自治体の契約においてはその効果が十分に発揮されにくいものと認識をしております。しかしながら、議員御指摘のとおり、ポイント制度を予算と同等にとらえ、有効に活用することは当然でございまして、今回の家電エコポイントにつきましては、行政部長のさきの答弁のとおり、財政部と行政部の協議により定めた基本方針を各部に通知し、省エネに資する製品との交換、コピー用紙など、今後購入する必要があり、真に必要としている製品との交換を行うこととしたところであります。
  今後も付与されたポイントにつきましては、行政部及び関係各部と協議の上、しっかりとした管理のもとで、最も有効な活用が図れるよう努めてまいります。
  以上であります。

◯副議長(柳原 覚君) 農林部長、蒔田一雄君。
    〔蒔田一雄君登壇〕

◯農林部長(蒔田一雄君) 中央卸売市場の運営について4点の御質問にお答えいたします。
  1点目の、平成21年度決算審査意見書に記載された事柄及びその背景についてお答えいたします。
  国が平成16年度に、平成22年度を目標にし、卸売市場の将来方向を示すため策定した第8次卸売市場整備基本方針の中に、国が示す4つの項目のうち、青果部、水産物部、別々に3つ以上に該当した場合、地方卸売市場への転換等の再編に取り組む必要が生ずるという基準があります。
  その項目とは、1、中央卸売市場としての取扱数量が一定規模未満の場合。2、市場の取扱数量が岐阜市内の需要量未満の場合。3、3年前を基準年とする取扱数量の減少率が基準以上の場合。4、一般会計からいただく補助金の額が3年間連続して総務省の基準を超過している場合でございます。
  本市場は平成16年度の段階では3つ以上の項目に該当はしておりませんでしたが、昨今の市場における取扱数量が減少している状況を踏まえ、平成21年度の数値で試算をされたところ、水産物部のみが再編の取り組みを求められる基準に該当することになり、審査意見として記述されたものでございます。
  2点目の、新たな基本方針と従前の相違点でございますが、本年10月に策定された平成23年度から平成27年度を期間とする第9次卸売市場整備基本方針では、4つの項目設定に変更はないものの、市場外流通の顕在化や国民1人当たりの消費量減少に合わせ、基準値が下げられました。その結果、青果部、水産物部ともに3つの項目に該当することなく、地方卸売市場への転換等の再編に取り組むことへの指導の心配は排除されることになりました。
  3点目の、中央卸売市場と地方卸売市場のメリット、デメリットでございますが、中央卸売市場のメリットとしましては、産地からの信用度が高く、多くの農水産物を供給していただけることであります。逆にデメリットといたしましては、法的な規制等が多く、地方卸売市場に比べ、監督機関への提出書類が多いことなどであります。地方卸売市場の場合は、その逆の状況となります。
  どのようなものにもメリットとデメリットがあると思いますが、市民の皆様の台所として市場をとらえますと、中央卸売市場のままあり続けることの方がメリットが高いものと思います。
  最後に、4点目の、取扱数量等の増加対策と支援でございますが、今回の第9次基本方針には、中央卸売市場のうち、取扱数量が多い市場を地域の中核となる拠点市場に位置づけるという新しい構想が盛り込まれました。この構想は、大型産地は拠点となる市場に農水産物を出荷し、拠点市場が周辺市場に荷物を配送することにより、効率的な流通ネットワークを構築することであります。現在、全国の開設者ごとの中央卸売市場数は46市場でありますが、本市場の青果部はその中で9番目の取扱数量があり、既に拠点市場になり得る条件に達しておりますが、水産物部は取扱数量が条件まで達していない状況にあります。今後、水産物部の取扱数量を増加させるには拠点市場の仕組みを取り入れて、これまでの供給区域内だけへの配送にとどまらず、区域外の市場にも食料品を配送する機能を強化させていくことが最善の方法であると考えております。
  そこで、これを実現させるためには卸売業者の努力が一番大切でございますが、市場開設者の諮問機関である経済界や消費者の代表者及び学識経験者などで構成する中央卸売市場開設運営協議会におきましても、後押し可能な方策等の立案に向けた協議をしてまいりたいと考えております。
  いずれにいたしましても、今後とも中央卸売市場として、消費者の皆様方に対し生鮮食料品等の安定供給に努めてまいります。
  以上でございます。
    〔「議長、12番」と呼ぶ者あり〕

◯副議長(柳原 覚君) 12番、松原和生君。
    〔松原和生君登壇〕

◯12番(松原和生君) それぞれ御答弁をいただきまして、ありがとうございました。
  少々の意見、要望と1点の再質問をさせていただきます。
  合併特例債の活用状況と今後の事業計画についてであります。
  合併特例債は合併を促進させるためのあめ玉とも言われた制度です。上限177億円のうち、現在20億円程度しか使っておらず、岐大医学部等跡地の第1期整備計画などで60億円を使っても、まだ90億円が残るという状況です。新市建設計画で起債の事業であって、そして、国と県の協議を通すというハードルがありますが、第2期整備事業計画もにらんで有効に活用を進めるよう上手にやっていただければと考えるところであります。
  公費で発生するプレミアム・ポイント等の管理についてであります。
  エコポイントの四百何十万だっけ、430、
    〔私語する者あり〕
440、440万ポイント、つまり金銭価値で440万円でありますが、使用に当たっての基本的な方針を行政部から通知したということでしたが、担当課への聞き取りの中で、当初企業会計部門のポイント数は把握をされておらず、別の所管だというふうに感じました。答弁者を分ける必要があったのでしょうか。
    〔私語する者あり〕
市民にとっては、すべてが市役所であります。そして、その取りまとめは財政部との打ち合わせで、この件の取りまとめは行政部とのことでしたので、そういった意味では、指摘をしておきますので、そのあたりのラインの整理はしっかりとしていただきたいと思います。
  また、プレミアム・ポイントの個人につく事例が少ないということは理解をいたしました。一方、マイレージなどの所有権については中央でも見解が分かれているようですので、動向などを注視していただきたいと思います。
  さて、1点再質問をいたします。
  プレミアムの戦略的利用の一例とも言えるのかもしれないと思うんですが、乗り物の回数券のプラス1枚というのは、まさに古くからあるそのプレミアムの一種であります。
  ある愛知県の民間企業では、必ず多く発生する名古屋―東京間の新幹線を総務部が6枚つづりの回数券で常に購入しておき、東京出張者はそれをお金と引きかえにとりに来る。旅費の精算方式は岐阜市と全く同じですが、要綱で、東京出張の運賃計算は東京―名古屋間に限っては通常金額ではなくて、その回数券の6分の1の額を計上するものと決められています。直接窓口に行っても総務からは、その金額は支払ってもらえないと、その回数券の6分の1の額を計上するという、こういう要綱ということであります。会社としては往復で1,420円の節約となっています。ちりも積もれば山といいますが、知恵を絞るゼロ予算事業の発想にもつながるものと思います。
  こういったことの行政部長に取り組みのお考えについてお伺いをいたします。
  ゼロ予算事業の取り組みについてであります。
  限られた財源で、より効率的、効果的なサービスを提供するための取り組み、他都市ではゼロ予算事業と胸を張って示す、その一覧表の一面に記載されているそのような取り組みが本市の行政改革の中で既に進んできていることは、私も質問の中であえて申し上げています。
  市長の答弁の中で、さらに多くの本市のゼロ事業と言えるものの紹介がありました。私が提案したかったことは、いま一度それらをまとめ直すことで、取り上げ直すことで、行政改革に取り組む姿勢を内外にアピールするとともに、職員の皆さんのさらなる工夫や努力の動機づけに活用できないかという観点からであります。何しろお金はかかりませんので、ぜひさらにさらに前に進めていただければと、要望ではなく提案でありました。
  中央卸売市場の運営についてであります。
  まずは、決算審査意見書にあった水産物部について、地方市場への転換が求められる基準に該当しているとの指摘がクリアをできたということにほっとしています。今後とも中央卸売市場であり続け、市民の生鮮食料品等の安定供給という大切な役目を果たしていけるよう卸売業者の皆さんの引き続きの頑張りをお願い申し上げながら、市として対策、後押しを全力で進めていただくようお願いをいたします。
  以上、申し上げまして、私の2回目の質問を終わります。

◯副議長(柳原 覚君) 行政部長、大見富美雄君。
    〔大見富美雄君登壇〕

◯行政部長(大見富美雄君) 市外出張の際の回数券の活用についてお答えします。
  岐阜県や中核市各市を調査しましたが、このような手法を用いている都市は今のところ確認はできない状況でありますが、先ほども申しましたように、地方自治法や各種財務例規の原則に反しないか、十分検証の上で活用について研究してまいりたいと思っております。