◯1番(松原和生君) 発言通告に基づきまして、順次お尋ねをさせていただきます。
まず初めに、一般会計決算のスケジュールのあり方についてお尋ねをいたします。
本市ではこれまで企業会計の決算については岐阜市議会9月定例会に、一般会計及び特別会計については11月定例会に議案として提出され、その決算の認定がなされてまいりました。平成13年度分につきましても本定例会に企業会計決算のみが提出されていますので、従来のスケジュールどおりに進められているようであります。前回、平成12年度決算認定が13年11月定例会の最終日に議決され、市民に公表されたのは14年2月になっての広報ぎふでありました。年度の終わりから約1年の後であります。いかにも遅過ぎるといった感が否めません。税金をお預かりした市民の皆様方に対し、その使い道を一刻も早く公表すべきことは、その運用を任された者の責務であります。また、この変化の激しい時代の中で新たな施策を練る上での基礎資料としても一刻も早く確定をさせて活用すべきものと考えます。
民間企業出身の感覚では理解しがたく、他市の事例を調査しましたところ、県内の14市はすべて11月定例会ということでありました。ところが、お隣の愛知県について調査をしたところ、大半の市において9月定例会に議案提出されていたのであります。岐阜市は中核市で予算規模が大きいから大変だとか企業会計があるから難しいとの声があるかもしれませんが、予算規模がはるかに大きく企業会計も持つあの名古屋市さえ9月定例会で議案提出がなされていたのであります。ただし、それらの中で認定については12月に送る所もあるようでありました。出納閉鎖は5月末であり、民間企業のように5月中に決算内容を発表することは不可能でしょうが、しかし、9月定例会に議案提出をすることは愛知県の事例を見る限り決して無理を強いる作業ではないと思うのであります。
そこで、総務部長にお尋ねをいたします。
決算を翌年2月の広報ぎふで市民にお伝えする現行のスケジュールについてどう思われるのか。
市民からお預かりした税金の使途についていち早く公表する責任とそのメリットについてどう認識をされるか。
また、愛知県の例を踏まえ、岐阜市だけできない何か理由があるのか。
そして、来年以降、決算のスケジュールについて見直すおつもりがあるのかどうか。
以上についてお伺いをいたします。
また、代表監査委員にお尋ねをいたします。
地方自治法の第233条で、地方公共団体の長は決算及び関係書類を監査委員の審査に付さなければならないとされ、監査委員の意見をつけて議会の認定に付さなければならないとされています。前回の平成12年一般会計決算認定の審査過程を振り返り、また愛知県などの事例も踏まえ、監査委員として9月定例会に議案提出するのに間に合うスケジュールで作業を進めることは可能であるのかどうかをお伺いをいたします。
次に、県都副都心構想についてお尋ねをいたします。
岐阜県では副都心整備基本構想として平成12年度、13年度と1,000万円ずつの調査費を計上して報告書をまとめました。県の建設研究センターが岐阜出身の建築家で東京大学教授の大野秀敏氏を座長に県の若手・中堅職員を研究員として素案を取りまとめたもので、その一部は本年1月1日付の岐阜新聞に大きく取り上げられております。県では14年度も同じく1,000万円の予算で引き続きその調査研究を進めておられるようであります。県庁の周りをにぎやかに整備することは長年にわたる県の悲願と言えるかもしれません。しかし、心配をいたしますのは、都心があって副都心があるということであります。高度成長期の大都会のようにオフィスビルにはあきがない。家賃も高くて借りられない。交通渋滞などで都市機能がパンクをしている。こういったことであれば、急ぎ副都心を整備せねばなりません。しかし、残念ながら現在の岐阜市の都心部は中心市街地の衰退、人口の減少傾向、大規模商業施設の撤退や空き店舗対策が大きな問題となっており、これに対して中心市街地活性化基本計画などにより官民のさまざまな取り組みを進めて都市再生を図ろうとしているところであります。
私が生まれた直後の昭和41年、岐阜県庁が現在の場所に移転したのだそうであります。残念ながら私の記憶には現在の県庁しかありませんが、今の岐阜地域振興局の建物が県庁の一部であったそうであります。この県庁移転に対する評価については今でも賛否が分かれるところですが、私は安価な土地を求めて郊外へ出ていった県庁移転がその後の都市部の衰退に拍車をかける要因となったことは否めない事実であったと思うのであります。また、平成5年には県のふれあい会館が完成をし、多くの行政関連施設がテナントとなるべく中心地から転出をされたのでありました。これらは戦後の岐阜の都市計画を振り返るとき、その是非を真剣に見詰め直してみる必要があると思っています。
岐阜市の第4次総合計画、都市計画マスタープランでも副都心を地区の将来のあるべき姿と位置づけており、県の副都心整備構想を否定するものではありませんが、先ほど言いました都心があって副都心なのであり、今喫緊に手を打たなければならないのは政令指定都市の名に恥じない都心部の再生であると考えます。いずれにしても、県主導のペースでこの副都心整備構想が進められては決してならないと思うのであります。
〔私語する者あり〕
そこで、総合企画部長にお尋ねをいたします。
現在の県の県都副都心整備基本構想はどういう内容であり、岐阜市として現在どのようにかかわっているのか。
そして、都心部の空洞化が大きな問題となっている中、2つの中心軸を整備することは難しいと思うのですが、副都心構想のあり方や優先順位、都心部の空洞化に拍車をかける結果にもなりかねない危惧も含め、県に対してどのように主張されるのか、市の基本スタンスについてお伺いをいたします。
次に、家庭用生ごみ処理機の補助についてお尋ねをいたします。
岐阜市では家庭用生ごみ処理機の購入費に対する補助を平成10年度より行ってまいりました。その内容は途中で若干変更されましたが、現在その購入費の2分の1を2万円を上限に補助するものとなっております。普通ごみ中の生ごみの割合は昨年度の調査結果によれば47%であり、構成比では最大値を占めています。岐阜市のトン当たりのごみ処理経費をもとに試算をすると、生ごみ分の処理費は年1世帯およそ8,100円となります。昨年の家庭用生ごみ処理機の平均補助額は1万9,800円でありました。つまり家庭用生ごみ処理機が有効に活用され、その生ごみの大半が堆肥化または減量化をされれば、2年半の使用で補助金は償還され、以降は機械の耐用年数の限り市にとって経費節減効果があらわれることになるわけですから、今補助金のあり方について論議もなされておりますが、まさにこれほど確実で効果的な補助はないのではないかと思うほどであります。
さて、その家庭用生ごみ処理機補助の予算は平成10年度に400基、予想以上の申し込みが殺到し慌てて計上された補正予算を含めてであります。翌・平成11年度には予算を800基に倍増、12年度にはさらに予算を1,500基にまで倍増し、ほぼ予算に近い実績で3年間推移をしてきました。しかし、昨年度、予算の1,500基に対して実績は641基と半分以上余らせ、それを受けて本年度予算を半分の750基分に半減、そして、今、上半期が過ぎようとする中で申し込み数は270基にとどまっており、半減させた予算のそのまた半分という実績にもなりかねないところであります。担当課では本年度予算を半減させた理由について、前年実績から必要とする人に行き渡りつつあると判断したからだとしていますが、本市の補助実績の件数を岐阜市の世帯数、これで割った普及率は2%、同様の計算で見たときに中津川市は普及率10%、多治見市は普及率8%、今本市が心を通わせようとしている羽島市も1.7倍の普及率であります。それらと比較してみたとき明らかに低い数値だと言わざるを得ません。岐阜市の申し込み数の減少を必要とする人に行き渡ったからだと単純に考えるのは間違いで、これまでに補助申請をされた方は比較的環境問題の意識の高い方が多かったのだとしたならば、今後はそれ以外の皆さんにいかに御利用いただくか、まさに今が踏ん張りどころではないかと思うのであります。そう考えるとき、岐阜市にはその啓発、PRの努力と熱意が不足しているのではないでしょうか。
先日、岐阜まるごと環境フェア2002を拝見させていただきました。メーン会場の1つであった長良川公園ではフリーマーケットのほか、環境出展コーナーのテントが並び、太陽光発電、エコカー、環境配慮品の展示、販売などが行われていました。もしも問題意識があるのなら、こうした場で家庭用生ごみ処理機の実演コーナーを設け、さらには、そこで補助要綱を配布すれば、きっと関心を持っていただける機会になったものと思われます。売り上げにつながるのですから、機械の業者も喜んで見本の製品を用意してくれたことでしょう。会場のどこにも見かけませんでした。
環境都市宣言がなされました。「循環型社会をめざした、事業活動や市民生活を構築します。」と宣言をしています。環境部長にお尋ねをいたします。
現在の家庭用生ごみ処理機補助申請の減少傾向について、他市の普及率等も踏まえ、どのように考えておられるのか、制度の必要性の認識とあわせてお答えください。
また、さらなる普及を目指されるならば、今後どのように取り組んでいかれるおつもりなのか、10月のリサイクル推進月間を前にしてお伺いをいたします。
〔私語する者あり〕
次に、水の資料館についてお尋ねをいたします。
水の資料館は鏡岩配水池の誕生に合わせ、この4月にオープンをいたしました。この建物は岐阜市が給水を開始した昭和5年から昭和40年代までエンジン室として使用されたもので、給水開始当時隣接して建てられたポンプ室とともに平成13年9月に国の登録有形文化財に登録をされた歴史遺産であります。入り口付近では昭和60年に旧環境庁の名水百選と旧厚生省のおいしい水にも選定をされた鏡岩水源地の水道水のことや、岐阜市の水道事業の概要が写真パネルなどで紹介をされています。
この建物は配水池への入り口部も兼ねており、見学コースでもある地下の維持管理用トンネル通路までの間に昇降機を設置するなどバリアフリー化も図られています。また、管内では配水池の縮小模型や水理模型、建設資材等が配水池の案内パネルとともに展示をされ、この地域が観光岐阜の重要な景勝地であって、景観や自然への影響に配慮をして計画をされたという本市の意識の高さと、金華山の岩盤をくり抜くという全国でも例を見ない大胆な発想によって建設された設計と施工技術、鏡岩配水池の誇るべき概要を紹介しています。そして、長良川、金華山、岐阜公園に古い町並み、鵜飼乗り場、神社仏閣、河畔の散策路などとネットワーク化することによって相乗効果が図られ、周辺地域の総合的な観光地としての魅力向上にもつながる岐阜市の名水をテーマにした新しい観光資源の誕生だとして期待されたのでありました。
さて、水の資料館の入場者数は4月のオープンから8月までの5カ月間で1,112人とのことでありました。その内訳を聞きますと、小学校、中学校からの見学が629人、岐阜市の新入職員や他部署の職員の見学が67人、水道関係者113人、報道関係の14人などを除くと、一般の方は289人。まとまった団体見学が8件あり、仮にそれも差し引くと、5カ月間で56人しか個人一般入場者はなかったことになるわけであります。それは現在水の資料館の見学には事前予約が必要とされるほか、土曜日、日曜日、祝日は閉館とされているからであります。入場料は無料であり、企業会計である水道部が面倒を見るには限りがあるのかもしれませんが、人の配置を必要としない音声案内とすることで昼間は開放するなど、何らかの工夫をしていかなければ宝の持ちぐされだと言わざるを得ません。
水の資料館の現状と今後の運営方についてのお考えを水道部長にお伺いいたします。
ところで、都市計画部の岐阜公園整備に関する年次計画によれば、来年度鏡岩水源地の山側、この水の資料館付近の空間を岐阜公園外苑と結び水源広場として整備される計画であると伺っております。完成すれば、水道部の門を通らずにだれでも自由に水の資料館まで行くことができるようになります。つまり公園敷地内に水道部の施設である水の資料館が位置することになります。縦割り行政との批判が決して聞こえてこぬよう、市民の皆さん、あるいは来訪者の皆さんの立場に立った大勢に見ていただくための管理体制が望まれるところであります。
今後そのあたりについて関係部局とどのようにすり合わせていかれるおつもりなのか、また、水源広場とはどのようなイメージのものを考えておられるのか。
以上については都市計画部長にお伺いをいたします。
最後に、岐阜市における退職給付債務について、これは平成11年11月定例会で質問させていただいた件ですが、再度お尋ねをさせていただきます。
退職給付とは一定の期間労働を提供したことなどの事由により退職後に支給される給付を言い、いわゆる退職金及び退職年金が典型として挙げられます。民間企業では2001年3月期の決算から退職給付債務として現在までに発生している必要退職給付額を計算し、バランスシートなどの財務諸表へ反映させることが義務づけられました。不足分は15年間の経過措置期間に費用処理しなければならないとされたのであります。
グローバルスタンダードの流れの中で国際的に通用する会計基準の整備が必要となり、その改革の3つの大きな柱として連結決算、資産の時価評価、そして退職給付債務の明示が求められ、企業経営者はその対応に必死に取り組んでいるところであります。さて、平成11年の質問の際に示しましたように、退職給付について当時の大蔵省証券局企業財務課より発せられた文書があります。旧来退職給付の性格に関する解釈として、我が国には功績報償説、御褒美というようなものですか、功績報償説。それから、生活保障説、これからの生活を頑張ってくださいと生活保障説。そして、賃金の後払い説と、こういった各説があったわけですが、その文書では「企業会計において、退職給付は労働協約等に基づいて従業員が提供した労働の対価として支払われる賃金の後払いである。」と。そうしまして、賃金後払い説の立場にはっきりと立ったのであります。その解釈によって、新会計基準では退職給付はその労働の発生した年度ごとに発生主義によって全額費用化すべきものと規定されたのであります。
さて、岐阜市では今も退職手当について、一部の企業会計を除きその全額が支払い主義で支払い年度の経費として計上をされております。結果、岐阜市が昨年策定したバランスシートでは337億円が退職給付債務、つまり積み立て不足となっています。そして、支払い主義では岐阜市の退職手当は団塊の世代と言われる年代の皆さんが大勢定年を迎えられる将来、急激に膨れ上がることが確実に予想がついております。定年退職者数は最近5年間の平均が年80人であったものが今後増加を続け、平成19年度から23年度の5年間の平均では年200人にもなり、昨年の平均支給額で試算しますと、今と比較し差し引き年35億円ずつもの義務的経費の負担増が続くわけで、税収等も伸び悩む中、大変危機感を覚えるところであります。もちろん退職手当分の義務的経費が急増したからといって、その年度の税金をふやすことはできませんし、市民サービスを切り下げることも絶対にあってはなりません。対応が緊急に迫られているわけでありますが、発生主義に基づき年度ごとに積み上げてきていれば、岐阜市の財政運営が退職者数の増減によって影響されることはなかったわけで、長期的にはどこかのタイミングで切りかえを図らなければならないものであります。
そこで、事務助役にお尋ねをいたします。
退職給付は功績報償、生活保障ではなく賃金の後払いであり、その労働の発生した年度に発生主義で費用化するとされた企業会計の考え方について、市の職員も労働の価値に相違はないと思うわけですが、その認識についてお尋ねをいたします。
また、積み立て不足337億円の論議は今後煮詰めるとしましても、近い将来岐阜市の退職手当の負担が激増することへの対応については、過去の積み立て不足の一部であると考えるとき、今から積み立てを行い、将来世代の負担均衡を図るべきだと思いますが、その準備についてのお考えをお伺いをいたします。
以上で私の第1回目の質問を終わります。(拍手)
◯副議長(藤沢昭男君) 総務部長、飯沼隆司君。
〔私語する者あり〕
〔飯沼隆司君登壇〕
◯総務部長(飯沼隆司君) 一般会計決算のスケジュールに関する御質問にお答えいたします。
決算の議会での認定につきましては、地方自治法233条で監査委員の意見を添えて3月定例会までに認定を得るように規定されているところであり、予算の執行が適正に、また効率的に行われたかどうか、また、あるいは収入が適正に確保されたかどうかを御審議いただく期間が設けられておるわけでございます。議員御指摘のように、自治体によっては9月の定例会で認定を得る団体もあることは承知をいたしておりますが、岐阜県など、12月の議会に上程し3月の議会で認定の議決を得るといったような対応をしている自治体もあり、予算規模や特別会計の数、財務会計システムの状況、組織や人員配置あるいは監査の対応など、各自治体の対応にさまざまな違いがございますので、決算認定までのスケジュールについてはそれぞれの自治体の事情によって差異があります。
これまで本市では9月の定例会においては5つの公営企業の決算を、また11月の定例会においては一般会計及び12の特別会計の決算について集中的に御審議をいただいており、現時点では現行のスケジュールを変更することは困難な課題があるというふうに認識いたしております。
以上でございます。
◯副議長(藤沢昭男君) 代表監査委員、渡辺浩造君。
〔渡辺浩造君登壇〕
◯代表監査委員(渡辺浩造君) 9月定例会に決算認定議案を提出できるよう監査のスケジュールを立てられないかというような御質問についてお答えいたします。
決算審査につきましては現状では一般会計、特別会計及び企業会計、すべて定期監査に合わせて実施しております。このうち企業会計につきましては決算が3月末であることから決算審査を7月下旬までに実施し、8月中に決算審査意見書を浄書、印刷して、9月議会に合わせて提出しております。一般会計、特別会計につきましては出納閉鎖が5月末であるため定期監査に合わせて行う決算審査を10月末ごろまでに実施し、これの終了後意見書を浄書、印刷して、11月議会に合わせて提出しております。
議員御指摘の一般会計、特別会計の意見書を9月議会に提出するためには、厳正な決算審査を行うには少なくとも約1カ月の審査期間が必要であること及び意見書の浄書、印刷、校正にも日数を要することを勘案いたしますと、7月上旬には審査を開始しなければなりません。したがいまして、決算関係書類が7月上旬までに提出されれば9月議会提出に向けて監査のスケジュールを立てるものと考えます。しかし、9月議会に提出するという時期の変更は現行の定期監査を踏まえた決算審査が困難になるため、前年度監査から現年度監査への移行と現行の監査の実施方法を根本から見直さなければならないという点もありますので、これらを踏まえて対処しなければならないものと考えております。
以上でございます。
◯副議長(藤沢昭男君) 総合企画部長、山田 正君。
〔山田 正君登壇〕
◯総合企画部長(山田 正君) 県都副都心構想についてお答えをいたします。
県の副都心構想につきましては平成13年11月に県が主催されました副都心整備構想研究報告会及び意見交換会において、本市からは松谷助役、都市計画部長、土木部参与、総合企画部技監が出席をいたしまして報告がされております。この構想は岐阜圏域にとらわれず、人口の減少を初め少子・高齢化や都市間競争を背景に、大きな観点から岐阜の生き残りをかけた地域戦略として位置づけられております。構想の内容は、まず、リニアポリス21と呼ばれます岐阜県の南部地域の諸都市を鉄道や道路の充実によって連携を強化すること。それから、2つ目に、これらの地域政策のモデルとして西岐阜駅から県庁周辺地域を、現在集積している県美術館を初めとする豊かな文化施設を背景にペデ・モーターシティーとして公共交通と自家用車の両方に対応した快適な居住地形成の誘導を図ること。3つ目として、県庁周辺を孤立した行政地域ではなく、地域の魅力づくりや県民協働を図る施設を充実させるモールタウン構想の3つのコンセプトによって成り立っております。現在この構想は岐阜県建設研究センターのホームページに掲載されるなどいたしまして、県民の意見募集もされております。現在スケジュール等については未定ですが、いずれは構想として確立されるものと考えられます。しかし、今のところ平成13年11月の研究報告会及び意見交換会の時点から特に具体的な進捗はございません。
次に、県に対する市のスタンスについてお答えいたします。
岐阜市の中心市街地は本市ばかりではなく岐阜圏域の商業業務機能の核でありまして、予測される人口の減少を背景にコンパクトな都市計画の立案や交通網の再編、駅周辺の整備や再開発、岐阜公園の再整備等、多くの基盤整備を行ってきておりまして、今後合併の動向も含んでさらに一層の機能強化が必要であると考えております。一方、県庁周辺は本市の基本構想や都市マスタープランの原案において世界文化村とも呼ばれる公共施設の集積や岐阜県の行政機能の中心である県庁があることから副都心と位置づけられております。しかしながら、都心あっての副都心と今言われましたとおり、都心部の空洞化が進むことへの対応は今喫緊の課題であると認識いたしております。本市といたしましては中心市街地の再生が最優先課題であると考えております。また、県庁周辺の行政機能等の充実も岐阜市の中心市街地とは異なった意味で必要であり、県との連携を密にしながら各地域の特性を生かした町づくりを進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◯副議長(藤沢昭男君) 環境部長、久保田 弘君。
〔久保田 弘君登壇〕
◯環境部長(久保田 弘君) 家庭用生ごみ処理機につきましてお答えを申し上げます。
一般家庭ごみの中で生ごみの占める割合、大きいわけでございまして、家庭用生ごみ処理機によります減量効果及びごみ処理経費の節減効果は大きいものと認識をしております。平成10年度から補助制度を設け普及に努めておるところでございます。利用実績につきましては一昨年を境といたしまして増加傾向から減少傾向へと変化をしてきております。市といたしましても減少傾向への歯どめを図るためキャンペーン会場での特別受け付け、あるいは休日受け付けを初め、本年度は電話による随時受け付けなど、利用拡大に向けて取り組んでおるところでございます。また、生ごみの堆肥化につきましては、本市は家庭用生ごみ処理機の登場以前の平成5年度から電気等を使わない最も自然な手法といたしましてボカシの普及を進めております。約1,500世帯が既に使用しておりますし、生ごみ堆肥化推進事業には1,000世帯の皆様方が参加し、生ごみの堆肥化を実践されております。
そこで、さきの岐阜まるごと環境フェアの市民ステージにおきましては、生ごみの堆肥化手法への関心を高めるためトークショーも開催をしたところでございます。家庭用生ごみ処理機の世帯数に対する普及率は本市では約2%でございますが、それぞれの都市の生ごみの堆肥化への取り組みの経緯、制度、住環境などの差がございまして、一概に比較できるものではございませんが、まだまだ伸びる余地があるものと思っております。しかし、今後は発売当初のブーム的な増加は望めないものと思われます。既に購入をされました方々からアンケートをちょうだいしておるわけでございますが、その中には購入価格が高い、あるいはできた堆肥の量が自家使用量を超えるといったような課題もあるわけでございます。一般家庭への大幅な普及にはメーカー側による、より安価で使いやすい製品の開発も不可欠と考えておるところでございます。
いずれにいたしましても、自己完結型の生ごみ処理機の普及はごみの発生抑制の観点から大変有意義な事業と考えておりますので、利用者の掘り起こしに向けて啓発のあり方や制度そのものについて改善してまいりたいと考えております。
◯副議長(藤沢昭男君) 水道部長、松尾一雄君。
〔私語する者多し〕
〔松尾一雄君登壇〕
◯水道部長(松尾一雄君) 水の資料館の現状と今後の運営方法についてお答えをいたします。
〔私語する者あり〕
水の資料館はことしの4月1日に水道事業への理解と関心を深めていただくため鏡岩水源地の旧エンジン室を利用して開館をいたしたところでございます。しかし、この水の資料館の活用につきましては、鏡岩配水池の入り口部も兼ねた水道施設の一部ということもございまして、水道法上の制約もございます。したがいまして、この施設の見学をしていただくに当たりましては、平日の昼間に限りまして、予約をしていただき、職員立ち会いのもとに御利用をいただいているということでございます。
次に、今後の運営方法についてでございますが、公園の整備計画もございまして、今まで以上に利用者あるいは希望者の増加も予測されますので、資料の展示部分に限りまして、平日の昼間につきましては職員がおりますことから、開放してまいりたいというふうに考えております。また、水道週間や学校の春休み、夏休みの土・日の昼間につきまして期間を限定をいたしまして開館することなどによりまして、水道に対する理解と関心をさらに深めてまいりたいと考えております。このことも職員で対応してまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
◯副議長(藤沢昭男君) 都市計画部長、小林 忠君。
〔小林 忠君登壇〕
◯都市計画部長(小林 忠君) 水の資料館に関します2点の御質問にお答えします。
まず1点目の、管理運営についてでございますが、水の資料館はさきにも水道部長がお答え申しましたように、水道施設の一部として利用されておりますが、水源広場内に設置されていますことから、今後市民の皆様や観光客にとって利用しやすく楽しく親しんでいただける施設とするための管理運営などにつきまして、水道部と協議を進めてまいりたいと考えております。
次に、水源広場整備のイメージについてでございますが、水の資料館は国の登録文化財でもあり、内部には名水百選にも選ばれました水の資料などが展示されておりますので、貴重な観光資源、また長良川プロムナードの拠点施設といたしまして市民の皆様を初め、観光客の方々に資料館を見ていただけるように、園路、休憩施設、芝生広場などの整備を行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
◯副議長(藤沢昭男君) 助役、薫田大二郎君。
〔薫田大二郎君登壇〕
◯助役(薫田大二郎君) 退職手当についてお答えをいたします。
公務員の退職手当の性格でございますけれども、勤続報償、生活保障、賃金の後払い的な性格、これらをそれぞれ持っており、これらの要素が不可分に混合している、そういう手当ではないかなというふうに考えております。
いずれにいたしましても、退職手当は条例に基づき支給されるものでございまして、義務的経費として支出していかなきゃならないと、こういうものでございます。退職手当の増大によりまして行政ニーズへの対応に支障を来すことがあっては、これはならないわけでございまして、これまでも行政の効率化を図り総人件費の抑制に努め財源確保を図ってきたところでございます。また、国におきましては国家公務員の退職手当制度の見直しを行い、7%ほどの削減を行うと、こういう報道もなされておるところでございます。
岐阜市におきましては、確実に予想されます激増する退職手当の負担に対しまして、こうした国の動向に注意を払っていくとともに、新たな定数削減計画の樹立など、一層の人件費の削減に努めつつ、その削減額の一部を将来の財政需要の増大に対応するため財政調整基金などへの積み増しも検討をいたしまして、安定的な行政運営を図ってまいりたいというふうに考えております。
〔「議長、1番」と呼ぶ者あり〕
◯副議長(藤沢昭男君) 1番、松原和生君。
〔私語する者あり〕
〔松原和生君登壇〕
◯1番(松原和生君) それぞれ御答弁をいただきました。再質問並びに要望を申し上げたいと思います。
まず、一般会計決算のスケジュールについてであります。
先ほど調べましたのと別の資料がありまして、その資料によりますと、人口規模が25万人以上、こういう都市、こういう市だけのこの平均を見ますと、9月定例会に上程、議案提出してる所が61%、12月という所は38%ということでありました。中には9月に議案を提出、議会側としてはそれを継続審査ということにして12月に認定をする所とか決算特別委員会をつくっているとことかあります。これは議会側が考えることですが、まずは、その9月に議案提出ができるものかどうか、こういうことでありまして、御答弁の中に問題点の点検整理を行っていきたいと、このようなことがありましたが、ぜひ前向きに進めていただきたいと思います。
それから、できる限り速やかに公表する必要性は認識すると、このようにおっしゃられましたけども、そういう意味では監査前の速報値、監査前であって、また議決前の速報値の数字であれば、恐らくきょうでも出すことができる、そこまではまとまっているんじゃないかなと思うわけなんですけども、そういったものを何らかの形で岐阜市の前年はこういうふうであったと、こういうのを速報みたいな形で何らかの方法で示すことは何か問題があるのか、この辺について可能かどうか、総務部長に再質問をいたします。
それから、県都副都心構想の方ですが、こちらの方はその副都心整備構想研究報告会及び意見交換会出席者の名簿というのを、去年の11月にあったその名簿が手元にありますけども、おっしゃられました松谷助役、総合企画部長代理、土木部長代理、都市計画部長と。県の方は知事公室長、経営管理部長、建設管理局長、都市整備局長、我らが薫田大二郎さんとどちらが強いのかちょっとわかりませんけども、この事業の優先順序についてとか、岐阜市が今市民の声をまとめ上げて完成しつつある都市計画マスタープランとの整合性ですとか、こういった岐阜市の立場はきちっと言っていってもらいたいと思うわけでございます。県が急ぎまして、それこそ県庁の周りがさみしいから早くにぎやかにしたいと、こんなことで急ぐようであれば、好きでその地に行かれたのであります。
〔私語する者あり〕
県が都市部に位置したいと望むのならば、大学病院の跡地を御用意してお待ち申し上げたいと、
〔私語する者多し〕
まあ思うわけでございますが、
〔私語する者多し〕
これは私の個人の考えでございます。(笑声)
〔私語する者多し〕
個人の考えでございます。
それから、家庭用生ごみ処理機について御答弁がございました。
繰り返し申し上げますけども、必要な人には行き渡った。もしかしたら、その皆さんは補助がなくても環境に意識のある中で御購入されていた方が多かったのかもしれない。それ以外の方にいかにこれから使っていただくかという、こういうことだと思っています。ちなみに私は2万円補助をいただきました。
〔私語する者あり〕
ありがとうございました。いただきました。
〔私語する者あり〕(笑声)
ぜひ便利ですんであれですけども、ほんのまさに2年半で補助、補助というと何か渡しっぱなしのようなイメージですけど、この補助についてはほんとに2年半でしっかり使っていただければ
〔私語する者あり〕
市の方も元が取れるという、こういうものでございますので、
〔私語する者あり〕
ぜひ理事者の皆さんでまだお持ちでない方がみえるようでしたら、今までは市民の皆さんに順番をお渡ししようと思って奥ゆかしい気持ちで控えてみえた方があったとしたならば、ぜひ御利用いただきまして、そのよさを周囲に御吹聴いただきますようにお願いを申し上げます。
〔私語する者あり〕
それから、水の資料館についてであります。
これは私の通らない思いだそうですけども、私の思いは本当は完成する直前に1期生、四天王ですか、あの4人で(笑声)
〔私語する者多し〕
あの工事中の中に入れていただきました。400メートルのこの道をずうっと上がってったんですね、そのタンクの見える所まで。完成直後にこの議場の皆さんとともに完成式典のときにも見せていただきました。あの上まで行くあの道というのはほんとに好奇心をそそるといいますか、魅力的でして、それこそ郡上の鍾乳洞や関ケ原の鍾乳洞がありますけど、金華山に、あの長良川と金華山の間にあんなおもしろい洞窟があると。これは信長公園を岐阜公園の中に整備することよりももっと名古屋から「ええものがあるな。見に行ってやろう。」と、こういう好奇心をそそるような施設じゃないかと、まあ思うわけでして、(笑声)
〔私語する者あり〕
たまたまここに南庁舎の入り口に行くと、この「a un」という冊子が多分置いてありまして、ただでもらえますけども、この
〔私語する者あり〕
表紙ですね。この穴の奥にあのタンクがある。これを例えば中で7色に光らせて神秘的に映らせるとか、この中に写真もありますけども、その金華山の岩盤をちょっとガラスで見せるようにしまして、この岩肌の生の様子とかも見れるようになってる。これをぜひ観光客の方に見せてほしいと完成直前に水道部の方に私は言ったんです。「それだけはできない。」と言われました。
〔私語する者あり〕
「人の命を預かる水だ。」と。「その水の一番大もとに不特定多数の人を近づけさせることはできない。」と。「人の命を預かる者として、水を預かる者として、それだけは松原議員質問すると言ってみえるけど、その質問だけはしてもらっても何とも答えれぬ。」と、
〔私語する者あり〕
こういうふうに。そして、もう一点、消防法の関係だそうですけども、不特定の人をあすこに入れる場合には非常口が1つ要るそうでありました。
〔私語する者多し〕
これがそれこそ今後さくを設けてふさぐとかですね、何らかその非常口をつくって、それが瞑想の小径でも抜けようもんなら、またこれが1つの通り道になるわけで、(笑声)
〔私語する者多し〕
これは私の1つの将来の勝手な思いとして申し上げましたけど、ほんとにあのかいわいというのはすばらしい魅力ある地域でして、
〔私語する者あり〕
はい、水によるまちおこし、これはインターネットで岐阜市のホームページから引き出しました。ちょうどこの水によるまちおこし、当初予算で予算もつけまして今検討をしてみえる途中であります。この中で水を活用したいろんな魅力づくりがうたわれまして、市民の声も募集してる最中ですけども、この中に水のテーマパークをつくろうなんていう項目がありました。ちょうどぴったりな場所だと思うんですね。で、今2つの建物があると、あの2つの建物が文化財なんです。今その水の資料館にしたのは、同時につくられて片側だけ、両側文化財になった片側の中に資料館、もう片側は何になってるかというと、
〔私語する者あり〕
倉庫、倉庫です。あそこなんか、ぜひ上手に活用していただいて、そして、水の水源広場としてあのあたりも整備するわけですから、まさにあのあたりを岐阜の名水百選に選ばれた名水にちなんだその場所として、そして岐阜公園の一番先にある一角として売り出せば、信長公園、外苑、そして岐阜のもう一つの目玉であろう名水、こういったものが有機的につなげることができるんじゃないかなと思うわけですけども、そうした中で、
〔私語する者あり〕
今回の議論をする中で1つ感じましたのは、水道部の皆さんは、これは責めるわけじゃなくて言うんですけども、水の男といいますか、市民の安全を守るためにいかに仕事をしたらいいかと。この観点からいきますと、水の近くに人は近づけることはできないと、こういう感覚で一生懸命な仕事をしてみえます。
〔私語する者あり〕
そして、観光行政の方あるいは都市計画部の方はいかにそこの場所に人に来ていただくかと。そのすり合わせというのは本当に難しいものがあるわけでして、ぜひこのあたりについては、上に立たれる助役、そして市長のリーダーシップによって
〔私語する者あり〕
ぜひ多くの市民の方に見ていただける水のテーマパークとして、あのかいわいを完成さしていただきたいと思います。
〔私語する者多し〕
それから、退職給付債務について一言申し上げますが、民間企業では引当金としてこう積んできたわけなんですけども、市の方はそういう制度がない。やるならば積み立てしかないということになるんですが、こういう声を聞きました。「岐阜市は個人事業主の皆さんの大勢みえる町。退職金なんていうものは存在しない。この厳しい時代に市の職員の皆さんだけが、」失礼な言い方ですが、「のうのうと」と、こう言われました。「のうのうと将来に備えた退職金の積み立てをするのは、市民の理解が今得られないんじゃないか。」と。もっともな声であるかとも思います。しかし、このことを市当局に聞きますと、「払わない可能性があるものなのか。」と、こう聞くと、「いや、それはあり得ません。」と。「絶対に払うんです。」と、こう言うんですね。絶対に払うものを、しかも、払うときにいっぱいになって将来困るに決まってるものを、今市民の批判が怖いからといって積み立てを行わないというのは問題の先送りということにしかならないと、こう思うわけでありまして、条例で制度が存在している。
〔私語する者あり〕
定年退職者の急増が確実に予定されている。そして、税収の伸びはない。二者択一しかないんですね。その3つの条件を合わした上で、退職金を引き下げるのか、今から準備して満たしておくのか、将来の負担均衡を図る方策として、ぜひ現実的な検討を進めていただきたいと思います。
〔私語する者あり〕
はい。実は今議会でぜひもう一点御提案さしていただきたいと思った質問がありました。社会教育と生涯学習のあり方について、岐阜市の組織・機構改革と、こういう面からの質問でありましたが、全く同じ考え方で全く同じ事例を用いて、あした小林幸男議員が質問をされますので、
〔私語する者あり〕
力強い先輩にお任せをいたしました。(笑声)ぜひ前向きな御答弁をお願いをしておきます。
〔私語する者多し〕
以上、申し上げまして、1点の再質問をお願いし、私の質問を終えさせていただきます。ありがとうございました。
〔私語する者多し〕(笑声)
◯副議長(藤沢昭男君) 総務部長、飯沼隆司君。
〔私語する者多し〕(笑声)
〔飯沼隆司君登壇〕
◯総務部長(飯沼隆司君) 決算数値を速報値というような形でお示しすることにつきましては、問題点を点検整理してみたいというふうに考えております。
|