◯1番(松原和生君) 民主ネットクラブを代表しまして、順次お尋ねをいたします。なお、初めてでございます。ふなれな点がありましたら、今回に限りお許しをいただきたいと思います。(笑声)
   〔私語する者あり〕
どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず最初に、岐阜市の市税収入についてお尋ねをいたします。
 ここ数年の我が国はバブル経済が崩壊してからの景気の低迷が長期化をし、デフレ局面の中で青息吐息といったような状況にあります。また、戦後日本の高度成長や安定成長を支えてきた社会経済システムがもはや十分に機能しなくなり、新しい枠組みが模索されてはいるものの、いまだ前途にはっきりとした方向が見えず混迷が深まっております。今や右肩上がりの成長は過去の話となり、安定した経営を続けてきた中堅企業さえもが突然に行き詰まり倒産をするというようなことで、市民にとってはまことに厳しい時代が訪れているわけでございます。このような経済状況が市税収入に及ぼす影響は相当に大きいものがあると思います。
 振り返りますと、いわゆるバブルがはじける以前の市税収入の伸び率は2けたの伸びを示しておりましたものが、はじけて以降1けたの、しかも、ほとんどゼロに近い状況で推移しているのが現状であります。もちろんこのことは国の景気浮揚策の一環で実施をする所得減税も大きな要因の1つであると言えます。
 さて、今、岐阜市の平成11年度予算の決定から3カ月が経過をいたしました。担当各部署での策定段階を含めればおよそ半年が経過をしたわけでございます。その間、新聞報道等によれば各企業の3月決算のマイナス、失業率の上昇、低い春闘の伸び率など当初の予想を超えると思われる税収減につながるのではないかと思われる数値が次々と発表をされ続けているわけであります。
 そこで、税務部長にお尋ねをいたします。
 さきの質問者の答弁に、本年度の市税収入が当初見込み額から6億円の減収となり総額で約692億円になるとのことでありますが、このように景気動向が厳しいときでもあり、さらに減収という事態も起こり得るのではないかと心配をするところでありますが、現在の景気動向をどのように見据え、また認識をされ、この市税収入を見込んでおられるのかをお尋ねをいたします。
 また、地方消費税交付金、自動車取得税交付金などの税外収入については、現在65億円程度を見込んでおられますが、この収入についても確保できると思われるのかどうかお尋ねをいたします。
 次に、地方債の増加と今後の対応についてお尋ねをいたします。
 税収の大きな伸びが見込めない状況の中にあって、国、地方を通じ借入金残高が急増をしております。このことにより借金の償還費が膨らみ、一段と厳しい財政運営が予想されることは国や他の地方自治体同様、岐阜市においても否定はできないものと考えます。さらに、少子・高齢化の進展により我が国の経済は2010年ごろからゼロ成長、ないしはマイナス成長の路線に移行する可能性が大きいと予測をされております。このようなゼロ・マイナス成長は、地方財政に財源調達と行政需要の双方に大きな影響を与えることになります。歳入面においては、法人市民税や事業所税など市税の減少が考えられ、歳出面においては、老人福祉のニーズが増加する一方で、少子化に伴い学校教育や児童福祉の分野の行政需要が減少をする方向になるのではないかと予測をされるところでございます。また、少子化の進展に伴い人口が減少いたしますと、地方債の負担との関連について言えば公債費、いわゆる借金の返済、この財源を賄う将来の納税者が減少をし、よって1人当たりの負担がそれだけ重くなることにもつながるわけでございます。
 各事業について長期にわたってそれぞれの年度にその恩恵を受ける市民が分割をして負担をしていくことが公平であると、そのための手段が市債の発行によるいわゆる分割払いという方策であり、長期にわたって償還をしていくわけでございます。こうした理由も考えますと、私自身としましては、借金をすべて否定をするものではありません。しかし、今後、将来世代への負担増についての配慮が一層求められるのではないかと考えるわけであります。
 そこで、総務部長に今後の財政運営について2点お尋ねをいたします。
 まず、6月補正後の地方債残高は一般会計で1,545億円程度となり、平成3年の778億円に対し、この8年で実に2倍と急増したわけでありますが、この間厳しい事業選択のもとで発行がされてきたものとは思いますが、この主な要因は何であったのか。
 もう一点、岐阜市の将来を考えた場合、現在の市債残高を踏まえ今後の発行にはどのような対応をされるのかをお尋ねをいたします。
 次に、第63号議案のうち市街地再開発事業費1,000万円についてお尋ねをいたします。
 この事業費は、都市・居住環境整備基本計画の調査策定委託料として上程をされております。聞くところによれば、本事業は建設省が平成11年度に新規に設けた都市再構築総合支援事業であり、三大都市圏などの中心市街地や臨海部などを対象に都市を再生させ、再構築を図るためにスタートをしたもので、岐阜市も名古屋都市圏に含まれることが認められたことや、第4次総合計画におけるコア100万計画を推進しているなどのことから指定内示受けたとのことでありました。事業としましては、本年度は都市・居住環境整備基本計画を策定し、次年度はこの区域において特定地区を定めてその地区内の事業に関する整備計画を策定をし、3年目から順次事業着手されるということで、調査、計画策定から都市基盤整備や面的整備、拠点形成まで総合的、集中的に支援をする制度ということであり、中心市街地の沈滞化、空洞化に明かりが差したようであり、大いに期待をしているわけでございます。
 商業拠点の柳ケ瀬地区におきましては、シャッターをおろした空き店舗や建物を除却した空き地が点在をし大変厳しい状況下にある中で、現在までのところ高島屋や近鉄百貨店など核店舗を中核に拠点開発や回遊性による町づくりが推進をされてまいりました。高島屋南地区におきましても新たな拠点開発として、商業機能のみならず都心居住も念頭に置き、柳ケ瀬地区の再生を目指して地元の方々と開発計画を検討されているということでございます。そんな中、本年4月26日に突然岐阜市から近鉄百貨店が撤退をし、本年9月末には閉店をされる旨の発表がございました。柳ケ瀬の核店舗の1つが閉店されるということは、回遊性による町づくりの観点からも当該店舗跡地周辺のみならず、柳ケ瀬全体の地盤沈下につながるもので、非常に危機感を抱いているところでございます。
 一方、岐阜駅周辺におきましては、JRの高架事業に引き続き名鉄高架事業の事業調査であります着工準備が採択をされ、本年度当初予算に盛り込まれているところでありますが、名鉄高架事業の推進には新岐阜駅周辺におけるターミナル拠点の整備が重要と考えます。名鉄の長住町地区においては、若者を対象とした生活雑貨を取り扱うロフトをキーテナントとしたターミナルビルが来年秋の完成を目指して着工されようとしておりますが、これが完成すれば既存の新岐阜商店街との回遊性も図られ交流拠点としての活性化にも貢献をするものと考えています。今後は現在進められております東陸橋を含めた国道157号線の道路改良工事を初め、周辺の総合的な町づくりの進捗が大きなウエートを占めてくるものと思われます。
 そこで、都市・居住環境整備基本計画策定に伴う都市再構築総合支援事業に関しまして、都市計画部長に3点お尋ねをいたします。
 第1点目としましては、今回指定内示を受けられた岐阜駅周辺から柳ケ瀬地区及び香蘭から加納・茶所地区におきましては、過去にいろいろな調査を行い構想を立案されたものと思いますが、具現化をせず絵にかいたもちに終わっているものも相当数あるように思われます。そのあたりの調査にこれまでどのくらいの費用をかけてきたのか、また、今までの調査と今回の調査委託との違いとその実現性についてお答えを願います。
 2点目としまして、都市再構築総合支援事業に伴う具体的なかかわり方についてお尋ねをするわけですが、この事業を国に要望をしていたころには想定されていませんでした近鉄百貨店撤退の件でございますが、近鉄撤退後の跡地に対してどのように対応をしていかれるのか。
 3点目としまして、この事業を活用していく中で名鉄高架事業を推進する上でも大きなウエートを占めますその周辺の町づくりへのかかわり方はどうなるのか。
 以上、3点、お尋ねをいたします。
 次に、介護保険制度に関連をしてお尋ねをいたします。
 高齢・少子化の進行に伴い21世紀には人口の約3分の1が高齢者となる超高齢化社会が現実のものとなります。老年人口は西暦で2020年ごろから2050年ごろまでは3,300万人前後で横ばいを続けると予測をされており、そのピークは西暦2040年ごろと予測をされております。私は、今、34歳でありますから、そのピーク時、高齢者介護の問題が最も切実な時期に高齢者の仲間入りをしているわけであります。この介護保険が真に機能をし続け、人生の先輩方の老後を支え続けながらそのピーク時にも引き続き頼りになる制度であってほしいと思うわけでございます。その新しい制度のスタートが来年4月というわけでございます。市民の不安を解消し、混乱のなきよう準備を進めていただきたいと思うところでございます。
 そこで、介護保険制度に関する疑問点について福祉部長の見解を求めます。
 1点目は、制度施行に先立って本年10月から行われる要介護認定に関してであります。
 本市においては10月から来年3月までの間の申請者を約7,300人と想定をし、その審査を10のグループ、これを合議体と言うそうでありますが、10のグループで行うとのことであります。この合議体の数は申請者数に比較をして少な過ぎるのではないか、膨大な事務審査を処理することができるのか、不安を持つものでありますが、どのように進めていかれるのかをお伺いをいたします。
 2点目は、苦情処理に関してでございます。
 苦情処理という言葉は役所側の言葉でありまして、御意見を伺うとでも言い直したらよろしいのでしょうか。介護保険の施行に当たっては制度自体が複雑で市民になじみが薄く相当の混乱が生じることが予測をされております。特に医療保険とは異なりまして、その利用者を特定する要介護認定という仕組みが設けられているため、その判定をめぐって利用者と保険者との間でトラブルが数多く発生するのではないかと危惧をされます。判定の不服申し立ては県が設置をする介護保険審査会に対して行うことになりますが、多くの市民は直接市に対してその苦情という形で申し入れると予測をされます。その点適切な対応が望まれるわけですが、どのような対策を考えておられるのかお伺いをいたします。
 また、介護保険においては、幅広い民間事業者の参入が認められており、サービス基盤の拡大を図る大きな要素と考えられておりますが、同時に未経験の分野への参入でサービスの質の確保が図られるのかが大きな課題となっております。サービスの質が悪ければそれは利用者の苦情となって表面化することとなります。もちろん、このサービスには市場の原理といいますか、サービスが悪いと思えばそのほかのサービスの業者を指名すればいいわけでありますが、しかし、Aという業者からBという業者にそのサービスが悪かったからといってかわられたと、その方はそれでいいわけですが、ほかのまた方がそのAという業者にサービスを依頼されると。声に出して言う方は少数派でありますから、そちらの新しい業者の方に移った方の後、そのAという業者に引き続きサービスを申し入れた別の方がその悪いサービスを受けるということでありまして、そういった苦情を受けて市はどのように事業者を指導をしていかれるのかをお伺いをいたします。
 次に、さきの質問者も尋ねられておりますが、第74号議案、第75号議案について、設計監理の直接の担当部である建築部長にお尋ねをいたします。
 内容につきましては、さきの質問者の話に、また、答弁の中にもありましたので多くは申しませんが、城西小学校の体育館と梅林中学校体育館の、この入札の結果について、約1億円の開きがあったという件でございます。他都市との比較で見ますと、中核市の体育館建築の平均平米単価が約25万円であり、県内他市町村の体育館建築の平均平米単価が約23万4,000円であることから判断いたしましても、今回の梅林中学校体育館建築の落札平米単価の21万円が決して高過ぎる単価とは言い切れません。また、平成6年度に完成をした藍川中学校体育館の建築平米単価21万8,000円、平成5年度に完成をした長森中学校体育館の建築平米単価22万7,000円と比べましても、年々建築単価は安くなってきており、そのコスト削減に努めてこられた跡が見てとれるのであり、そのコスト削減努力にはある程度の評価をいたすところでございます。そうではありますが、もう一方の城西小学校体育館の建築平米単価が14万3,000円というのはいかにも安過ぎて適正な工事の履行が確保されるのか、市内の中小企業である下請業者を圧迫することがないのかなどを逆に心配をするようなことでございます。さきの質問者に技術助役から答弁がございましたように、例外的に低価格で工事を請け負った場合でも工事の仕様が粗雑になったり、また、その工事に携わる下請業者が圧迫されることなどがあってはならないことであります。そこで、城西小学校体育館建築主体工事の低価格での入札については、建築部の技術調査結果に基づき審査をされた結果、適正履行が可能であると判断をされたとのことでありますが、このことについて建築部長にお尋ねをいたします。
 まず、第1点ですが、低入札価格調査制度に基づき所定の技術的調査が行われたとのことでありますが、その調査の内容について具体的にどのような内容の調査が行われたのかをお尋ねをいたします。
 第2点目は、万が一下請業者に対しての不当なしわ寄せや労働者の労働条件の悪化などが明らかになった場合、市としてどのように対応されるのかについてお尋ねをいたします。
 次に、公共交通政策についてお尋ねをいたします。
 高齢化社会の進展、地球環境問題、交通渋滞対策などを背景として余りにもマイカーだけに依存をし過ぎた交通の仕組みが問われる中で、さらに公共交通の重要性が増してきているところは周知のとおりであります。しかし、公共交通事業者を取り巻く環境は厳しく、市内において路面電車もバスもここ5年間で約3割近くも利用者が減少してきているのが現状であります。岐阜市においてはこのような公共交通機関の支援、強化をされていく政策であると聞いております。
 そこで、以下について御質問をいたします。
 まず、第1点目ですが、市の公共交通機関のうち多くを占めるバスへの支援策とも言える長良橋バス専用レーン社会実験が昨年の11月16日から20日にかけて行われたところですが、この社会実験の評価はどうであったのか、さらに、市の今後の対応についてお尋ねをいたします。
 2点目として、平成13年度から乗合バス事業の需給調整にかかわる規制緩和が行われ自由化が進むことになっておりますが、需要の多い幹線においては競争となる一方、需要の少ない支線においては路線の廃止ということにもつながり市民の足が奪われることになります。国の方針によると今後は地域の問題として市の取り組みが重要となるようですが、岐阜市としてはどのように対応をされていくのか、以上、2点について総合企画部長にお尋ねをいたします。
 最後に、岐阜市の鵜飼船観覧事業についてお尋ねをいたします。
 まず、鵜飼乗船料の決定時期についてでございます。
 私は何年か前に鵜飼の旅行エージェント向けの説明会に出席をしたことがございます。鵜飼開きの1カ月ほど前でありました。その年度の鵜飼乗船料について説明があった後、意見交換の場で何社かの大手旅行エージェントから上がった意見であります。私も同感であったわけですが、1カ月前に料金を発表されてもお客様に御案内ができない。つまり例えば、旅行会社の四日市店というのが仮にあるとしますと、その窓口で3月までに長良河畔のホテル、旅館に予約をしたいと、こう申し込まれた方にクーポン券を渡されるわけでありますが、そこで「鵜飼をお願いします。」と、「いや、鵜飼はまだクーポンが発行できません。」と、こういったことになって鵜飼のあっせんができないわけであります。主催旅行、いわゆるツアーものについては、さらにさかのぼって半年前にはツアーの企画を終え、旅館、バスなど施設の仕入れをし、3カ月前にはパンフレット類の発注をし、遅くとも1カ月半前にはそのパンフレットが店頭に並ぶわけでありまして、旅行業界の常識としてはいかにも遅過ぎる決定ではないかということであります。恐らく長良川河畔のホテル、旅館の皆さんも同様で、宿泊予約の紹介時にはっきりとした乗船料の案内ができずに困っておられ、セットで宿泊を扱ってみえるホテル、旅館につきましては、見切り発車で受け付けをしてみえるわけであります。そうした意見に対し、市の担当者からは料金は3月議会の決定事項であるためそれ以上の公表は不可能だと、このように申しわけなさそうにお答えになったわけでありますが、旅行社としては公営、民営は関係がないわけでありまして、いかにもお役所仕事ではないかと感じるわけであります。
 また、現在の鵜飼について営業セールスがこのままでよいのかということであります。
 市の人事異動により全く畑違いの事務部門から鵜飼事業の担当となり、数年でまた畑違いの部門にかわっていかれるわけであります。例えば、レオマワールドなど観光施設では、また、蒲郡の大きな旅館などではその営業セールスのために大手旅行エージェントに依頼をし、適任者の派遣を受け、その旅行のプロのアイデアにより営業セールスの展開を図る事例が少なくありません。また、鵜飼船がありますから鵜飼はいかがですかと、このようなことで売り込みが図れる時代ではなく、例えば、明治村から夕方5時に岐阜に到着をし、鵜飼観覧、翌朝岐阜を出発したら高山に至るまで、こういうコース設定があります。また別のルートですとこういうコース設定がありますと、その中にうまく組み合わせることができる鵜飼です、御利用はいかがですかと、まさに業界では提案型セールス、これが観光地を売り込む手法として展開をされる中で随分とおくれをとっているように考えるわけであります。もちはもち屋という言葉がありますが、例えば、旅行エージェントから人材の派遣を受け入れ、観光事業である以上、プロの目で考えた営業戦略が必要なのではないでしょうか。
 そこで、経済部長にお尋ねをいたします。
 鵜飼の料金決定時期について、営業面から見て妥当であると思っておられるのか。また、例えば、旅行エージェントからの派遣者の受け入れなど、旅行業務に明るい人材の配置の必要性についてどう思われるか、以上、2点、お考えをお尋ねいたします。
 以上、第1回の質問を終わります。(拍手)

◯副議長(村山まさ子君) 税務部長、角田正樹君。
   〔角田正樹君登壇〕

◯税務部長(角田正樹君) 市税及び税外収入見込みについてお答えいたします。
 国内景気は議員御指摘のとおり、真に厳しい状況であると考えております。国、地方の景気回復に向けた施策実施にもかかわらず依然として停滞を脱し切れずに混迷が続いており、このことが税収動向の上に暗い影を落としております。市税収入を見込むに当たり景気動向の把握はもとより、種々の経済指標、あるいは国の施策等収入に影響を及ぼすと思われる資料をでき得る限り多く集め、これらを参考として誤差の少ない見込みとなるよう努めているところであります。市税収入及び税外収入は岐阜市の当初一般会計の中において約52%程度を占める収入であり、その増減が行政運営に大きな影響を与えることは申し上げるまでもないことであります。
 平成11年度市税収入見込み額の主たる税目について、収入を見込む上での考え方及び見込み額等について御説明申し上げますと、個人市民税につきましては、春闘ベースにおける賃上げ率、一時金の推移、あるいはマスコミ等により公表される雇用情勢、国の施策による法改正等を参考として212億3,000余万円を見込んでおります。法人市民税につきましては、景気回復の足取りが重い中、特に本市のように中小企業が多い都市においては10年度に比べさらに企業収益が減少することが懸念されることから、前年度を9%程度下回る見込みで61億8,000余万円を見込んでおるところでございます。また、固定資産税、都市計画税におきましては、ほぼ前年度並みの362億円余を見込んでおり、市税全体では692億余万円は確保できるものと考えております。
 次に、税外収入における見込みについてでありますが、国から譲与される自動車重量譲与税及び地方道路譲与税につきましては、総額12億5,000万円を見込んでおりまして大きな差異はないものと考えております。また、県から交付されます交付金の中でも最も大きなウエートを占めます地方消費税交付金につきましては、家計消費支出の減少を考慮に入れ前年度比マイナス、金額にして35億円程度としておりますし、自動車取得税交付金につきましては、新車の売れ行き等が落ち込んでいることから、前年度比13%程度のマイナスの8億円を見込んでおります。税外収入といたしまして総額65億余万円は確保できると考えております。
 以上でございます。

◯副議長(村山まさ子君) 総務部長、毛利雅則君。
   〔毛利雅則君登壇〕

◯総務部長(毛利雅則君) 市債に関する御質問にお答えをいたします。
 まず1点目の、市債残高の増嵩理由でございますが、平成3年度以降北野阿原の最終処分場、国際会議場、東部クリーンセンターなど大型事業の財源として約400億円を発行いたしましたほか、不況対策として公共事業の拡大や減税が実施されており、その財源として約200億円市債を活用したことが増加の大きな原因でございます。こうした傾向につきましては、岐阜市のみならず国やほかの地方公共団体を含め全国的な傾向としてあらわれているわけでございますが、今後これ以上財政を硬直化させないためにも市債の発行について考えていくことが必要であると思っております。したがって、新たな発行につきましては、既に2年前の平成9年度以降可能な限り抑制に努めておりまして、今回の6月補正後でも市債への依存率は6.0%と、国の計画12.7%でございますが、これに比べ低い依存度に抑えているところでございます。今後の市債の発行につきましても、健全財政の維持を念頭に交付税措置のある起債を優先的に活用するとともに、事業を厳選し抑制ぎみの運営をしていく考えでございます。
 以上でございます。

◯副議長(村山まさ子君) 都市計画部長、小林省三君。
   〔小林省三君登壇〕

◯都市計画部長(小林省三君) 都市再構築総合支援事業に関し順次質問にお答えいたします。
 まず第1点目の、岐阜駅周辺から柳ケ瀬地区及び香蘭から加納・茶所周辺地区に関するこれまでの調査でございますが、当該区域には昨年度完成いたしました南口駅前広場や本年秋の完成を目指して進めています駅西駐車場に関する調査から、まだ実現化されていない北口駅前広場計画等個別プロジェクトに関する調査も相当数あると認識いたしております。
 今回の都市・居住環境整備基本計画のような面的広がりの中での計画は、市街地の再開発機運を高め、地区全体を望ましい市街地に更新誘導する市街地総合再生事業業務や他部所管となっております商業の将来像を展望し、その活性化策を提言している岐阜市商業振興ビジョン策定業務や、昨年度策定されました市街地環境の整備と商業の活性化を推進するための中心市街地活性化基本計画策定業務等があります。これら費用の合計は4,100万円弱となっております。
 また、都市再構築総合支援事業に伴う都市・居住環境整備基本計画は、従来の個別調査や先ほどの面的調査と異なり、調査、計画策定から都市基盤整備や面的整備、拠点形成まで総合的、集中的に支援する制度でございますので、事業化へつなげるものとなっているものでございます。なお、今回の調査を進める際には、既有の調査資料を活用し整合を図りながら進めてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の、近鉄撤退後の跡地開発へのかかわり方でありますが、既にこの本会議におきましてもお答え申し上げておりますように、再開発事業に際しましては共同化に対する関係権利者の発意や、また、合意形成が基本的な原点となっております。その上、現在の市場経済の状況や権利者のリスク負担等多くの問題も抱えておりますので、多様な事業展開の中で対応することになるかと考えております。
 最後に、3点目の、新岐阜駅周辺の町づくりにつきましては、関係権利者とともにワークショップ方式による勉強会を行ってきておりますが、今回の都市再構築総合支援事業では多様な事業主体による事業展開も制度の大きな柱となっておりますので、国の新しい組織、都市基盤整備公団──従前の住宅・都市整備公団でございますが──の関与も念頭に置き進めていくことになろうかと思っております。
 以上でございます。

◯副議長(村山まさ子君) 福祉部長、松岡 務君。
   〔松岡 務君登壇〕

◯福祉部長(松岡 務君) 介護保険についての御質問にお答えをいたします。
 1点目の、認定審査会をどのように進めていくのかについてでございます。
 介護認定審査委員会につきましては、10の合議体を組織し、原則として各合議体ごとに週1回、1回当たり2時間程度の開催を予定いたしております。申請から1カ月以内に認定を行い申請者に通知することとされておりますので、7,300件と予想している審査件数を審議するには大変厳しい日程となります。このため委員をお願いする際に委員会の開催予定をお知らせし、納得を得た上で引き受けていただくことといたしたいと思います。なお、審査件数が予想を大幅に上回るなどの場合には、週当たり複数回の開催をお願いすることもあり得るのであります。いずれにいたしましても、要介護度を認定するという申請者にとって重要な事柄を審査いただくわけでありますので、委員の皆さんには議論を尽くして慎重に判断していただくよう要請いたします。
 次に、苦情処理に関してであります。
 要介護度に関する苦情についても、まず、市の受付窓口へ寄せられるものと考えており、これら苦情や各種の相談に応じるために、介護保険課において相談担当の組織を考えております。要介護度に対する不満については、その要介護度で受けることのできるサービスを丁寧に説明申し上げればある程度解消できるものと考えております。サービス事業者に対する苦情につきましても、国保連合会との連携のもとに事業者に対して苦情のあった旨を伝えるとともに、事実の確認を行い改善報告書の提出を求めるなどの方法により指導をしてまいります。なお、これらの措置によっても改善されない場合には県に対し報告を行い、場合によっては事業者の指定が取り消されることとなるものであります。
 以上でございます。

◯副議長(村山まさ子君) 建築部長、多田喜代則君。
   〔多田喜代則君登壇〕

◯建築部長(多田喜代則君) 契約締結議案につきまして2点の御質問にお答えをいたします。
 まず、第1点目でございますが、低価格で応札があった場合、直接工事を担当する建築部といたしましては、入札価格の内訳書の内容、手持ち工事の状況、さらに、資材の購入方法等につきまして契約の内容に適合した履行がなされるかどうかについて調査をすることにしております。御指摘の工事につきましては、入札者からの事情聴取により調査いたしますとともに、工事内訳書等をもちまして仮設工事、土工事、コンクリート工事、仮枠工事、鉄骨工事等々の工事項目ごとに積算内容、数量等につきまして詳細に調査、審査しました結果、建築部といたしましては、技術的な立場で設計どおり工事が遂行できるものと判断をいたしたところでございます。このことにつきましては入札者からもその確認をいたしております。今後工事の施工に当たりましては、設計図、仕様書等に従い関係法令を遵守し、契約の内容に適合した履行をするよう請負業者に対して十分指導、監督して予定どおり完成できるように努力をいたします。
 次に、第2点目でございます。
 入札者には下請業者等に対して不当な下請契約を結ばないよう確約しておりますが、今後万一下請業者に対してしわ寄せ等が明らかになった場合には、契約書等の提出を求めまして指導をいたしてまいります。
 以上でございます。

◯副議長(村山まさ子君) 総合企画部長、山田多聞君。
   〔山田多聞君登壇〕

◯総合企画部長(山田多聞君) 公共交通政策についての御質問にお答えを申し上げます。
 御質問の第1点目、長良橋バス専用レーン社会実験の評価と今後の対応についてでありますが、去る6月2日にバスレーン社会実験実行委員会が開催され、バス専用レーンの有効性については、バスの定時性確保や時間短縮について効果があることが確認されました。バス専用レーンにつきましては、市民アンケートによりますと約2割が賛成、約6割が条件つき賛成、約2割が反対となっております。多くの市民の方々に賛同を得るためには、主にバス専用レーン区間外において一般車への影響を軽減できるような道路整備を含む渋滞対策事業とバス利便性を高めるような幾つかの施策が必要でありますが、どの施策の効果が高く実現性が高いかについての検討がまた必要であり、現段階でのバス専用レーンの実施については困難であるとの結論を得ております。しかし、長良橋通りにおけるバス専用レーンの設定は、公共交通軸を確保するという点において有効な手段であるため、関係者とともに継続して検討をしてまいりたいと考えております。また、特に都心部4車線区間、岐阜公園前から新岐阜に至る区間においてバス専用レーンの設定について検討をしていく必要があると考えております。
 2点目の、平成13年度のバス事業の規制緩和に向けての市の対応でございますが、バス事業規制緩和がなされますと、需要の多い幹線と需要の少ない支線の問題になってくるであろうと予想されます。法的にはどのような形で市が関与できるかにつきましては、まだ明らかではありませんが、市民の足を守る立場から市としては放置できない問題であると考えております。そのためにもことしから2カ年にわたって国、県、バス事業者とともにバス路線網の再編に向けて取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

◯副議長(村山まさ子君) 経済部長、荒深輝文君。
   〔荒深輝文君登壇〕

◯経済部長(荒深輝文君) 鵜飼事業の営業施策についてお答えを申し上げたいと思います。
 1点目の、鵜飼観覧船使用料決定の時期についてでございますが、各旅行エージェントが商品企画などをする中で、その商品の価格を決定していることにより、商品販売においてマスコミなど宣伝活動に早く取りかかることが可能になるとの要望があることは十分承知いたしているところでございます。しかしながら、一般的には観覧船使用料について3月議会において当初予算とともに議決されており、現状ではなかなか難しい面もあることも事実でございます。しかし、料金改定のない場合は事前のPRなど部分的に行えることもあり、今後いろんな角度から経営上の問題を含めて研究課題として考えさせていただきたいと思います。
 2点目の、旅行業務に明るい人材の配置の必要性についてでございますが、今日の観光動向に対し、その適切かつ効率的な対応を考えたとき、プロフェッショナルな営業マンの受け入れは大きな戦力になると考えられます。現在のところ、観光コンベンション課企画宣伝係において観光パンフレットの作成、観光物産展の開催、観光キャラバンの実施、広域観光の推進を含めたPRなど各種宣伝活動を実施しており、本年度は特にマスコミへの情報提供を積極的に推進しているところであり、各種情報番組で長良川の鵜飼を取り上げていただいているところでもございます。議員の貴重な御提案の、エージェントからの派遣も1つの方策ではあろうと思いますが、まず、みずからの経営努力として担当職員に営業マンとしての専門的研修を受講させるなど資質向上に努めるとともに、旅行エージェントの営業マン等専門的な立場の方々の御意見を積極的に取り入れて、鵜飼を初めとする観光宣伝の活性化につなげてまいりたいと考えております。
   〔「議長、1番」と呼ぶ者あり〕

◯副議長(村山まさ子君) 1番、松原和生君。
   〔松原和生君登壇〕

◯1番(松原和生君) それぞれに前向きなお答えをいただきまして、ありがとうございました。
 1点だけ要望を申し上げたいと思います。
 鵜飼観覧船事業についてでございますが、乗船料の決定時期について、これは岐阜市、岐阜、この議会も含めてではありますが、岐阜市における都合でありまして、それが利用客増につながるものであればすぐにでも検討に値をするものだと思うわけであります。また、旅行業の営業面に明るい人材という点につきまして、私もまだ不勉強で人事面については詳しいわけではないのですが、少なくとも例えば、地元の大手旅行会社を定年で退職をされたベテラン企画マン、営業マン、こういった方を嘱託社員として受け入れると、こういったことは現実として可能のような気がするわけであります。いずれにいたしましても、この岐阜市の鵜飼事業の大きな弱点の1つが岐阜市直営であるためのそういった硬直性であることは否定ができません。多くの市民がふるさとのこの伝統ある鵜飼事業の活性化を望む中で、ぜひ前向きな変化をしていっていただきたいと、市長以下、ぜひ御一考いただきたいと思うわけでございます。
 以上、1点申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。